二時頃
新しい気持ちを見つけた
あなたには嘘をつけない
恋をすると
声を聴くだけで幸せなのね
真夜中に始まる電話
足の指少し冷たい
何も知らず
うれしくてただ鼻をすすってた
右から秒針の音左には低い声
あたしのこの心臓は鳴りやまぬ
いいかげんにうるさいなぁ
ひとつだけ思ったのは
あたしの事少しだけでも
好きだって愛しいなって
思ってくれたかな
小さく脆い優しさが
耳を通り包み込む
それだけで体全部が
いっぱいだったのに
いつ逢えるまちどおしくて
瞼閉じ口を開く
あたしだけを
その瞳に映してほしくて
本当は受話器の隣
深い寝息をたててる
バニラのにおいがする
tiny な女の子がいたなんて
言ってくれなかったのは
あたしの事少しだけでも
好きだって愛しいなって
思ってくれたから
嘘をついてしまったのは
精一杯の抵抗
あなたを忘れる準備を
しなくちゃいけないから
ひとつだけ思ったのは
あたしの事少しだけでも
好きだって愛しいなって
思ってくれたかな