月に降る雨
miyazawa kazushi
もっとずっと もっとずっと
そばに来て
もうそれ以上 うそれ以上
見つめないで
同じ道を歩き 同じ景色の中
僕らは違うもの見つめていた
もっとずっと もっとずっと
そばにいて
そっと触れて そっと抱いて
確かめ合う
違う人を愛し 違う神を信じ
僕らは同じ事考えてた
月に降る雨 音も無く降りしきる
さまよう君の 足音が響くだけ
何度でも 何度でも 君が欲しい
もうこれ以上 もうこれ以上
近づけない
違う道を歩き 違う雨に打たれ
僕らはこの夜にたどり着いた
月に吹く風 音も無く吹き荒ぶ
さまよう僕の 足跡は消えてゆく
月に降る雨 音も無く降りしきる
さまよう君の 足音が響くだけ
疲れを知らず求める二人
天使の翼ひきちぎるように
砂漠に落ちる彗星のように
声を忘れたカナリアのように
鎖が切れたロザリオのように
道に迷ったミツバチのように
何度も愛を求める二人
出口を求めるマグマのように
車輪がとれた機関車のように
夜にしがみつく夕陽のように
グラスに溺れる羽アリのように
油が切れた歯車のように
疲れを知らず求める二人
天使の翼ひきちぎるように
砂漠に落ちる彗星のように