不自由な運命の中で
miyazawa kazushi
黒いインクで塗り潰した街に
何度も君は空の色を塗る
愛されぬまま育つ幼子のように
唇に微笑み隠した
目蓋閉じれば二人だけ残して
音も立てずに世界は滅びる
5つ数えて切れた電話だけが
ただいつまでもリアルに響く
はぐれないように二人は
震える胸を抱き寄せる
生きることも やめることも
不自由な運命の中で
吸い殼色に塗り潰した街で
今夜も君は空を切り刻む
涙がにじむ君の眼差しの中に
逆さまの月が浮んだ
はぐれないように二人は
強く唇を寄せ合う
走ることも やめることも
不自由な運命の中で
踊ってたって
誰も満たされない週末
祈ってたって 誰も救われない現実
僕らは愛を求め そして愛に迷う
傷跡だけを背に
いくつも刻みつけて
はぐれないように二人は
震える胸を抱き寄せる
生きることも やめることも
不自由な運命の中で
はぐれないように二人は
強く唇を寄せ合う
走ることも やめることも
不自由な運命の中で
はぐれないように二人は
震える胸を抱き寄せる
生きることも やめることも
不自由な運命の中