未明の君と薄明の魔法
Nagi Yanagi
坂道をのぼった先に待つ
特別な景色を 指で切りとった君
耳元を魔法が掠めて 色づく世界
私を残して
未来は零れ 零れて足元で滲む
モノトーン溜まり 沈んでも
変わらぬ明日を抱きしめてしまえたら
君に少し近づく
坂道をのぼった先の あの
景色は変わり果て 別の誰かのもの
唇に魔法を宿して
言わずにいた 大切な秘密
音にのせれば 空気を震わせて
流星の様 強く光って見えた
灯した色は鮮やかに遠いけれど
透明ではないから
君の描いた ありのままの景色に
自分のかたちも 影さえも映らない
それでもいい
変わらぬ明日の為に
君に何度も出会う
ただ 私 知りたくて
世界は染まる 染まって明日へと変わる
今 確かな魔法で
瞳の中を 朝焼けが満たしてる
未来はまだ ここから