小さな肩に雨が降る
新司 谷村
うつむき乍ら歩く肩に
やさしすぎる春の雨
情熱だけで生きてゆくなど
虚しい夢と知らされた
若さゆえに別れた人を想い
どこまでも濡れたままで歩きたい
いつの日にか 涙も枯れる頃に
いやな誰の大人になる
冬の雨なら
今ここで死んでいたかもしれない
恐れるものは何もなくて
一人で生きていたのに
挫折の度に感じ続けた
夢はあまりに遠すぎる
若さゆえに明日がみえなくて
唯一人で生きるしか知らなくて
いつの日にか 喜びに涙する
それさえも 信じれなくて
冬の雨なら
今ここで死んでいたかもしれない
どんな人にも雨はやさしく
時には残酷に降る
春の雨に肩を抱かれて
もう少し歩いてみたい