月のしずく
Ryoki Matsumoto, Satomi
言ノ葉は 月のしずくの恋文(しらべ) ヘイ
哀しみは 泡沫の夢幻
匂艶(にじいろ)は 愛をささやく吐息 ヘイ
戦 災う声は 蝉時雨の風
時間の果てで 冷めゆく愛の温度(ぬくもり)
過ぎし儚き 思い出を照らしてゆく
「逢いたい」と思う気持ちは
そっと 今 願いになる
哀しみを月のしずくが 今日もまた濡らしてゆく
下弦の月が 浮かぶ
鏡のような水面
世に咲き誇った 万葉の花は移りにけりな
哀しみで人の心を 染めゆく (あぁ)
「恋しい」と詠む言ノ葉は
そっと 今 天つ彼方
哀しみを月のしずくが 今日もまた濡らしてゆく
「逢いたい」と思う気持ちは
そっと 今 願いになる
哀しみを月のしずくが 今日もまた濡らしてゆく
下弦の月が 謡う
永遠に続く愛を