呉々も日の暮れと
Hiroaki Moteki, Toshiyuki Harada
叶わぬままの口約束 傷を並べた憂は無く
忘るることなく止まった日と 深くえぐられた意識の跡
消えないで 行かないで 壊さないで ポツポツと嘆きの雨
罪を癒しては無数の影 足止めを運んだ夜の数え
季節が風を連れて 記憶を書き加えても
湿らせたまま 時は過ぎて
乾かした カサブタの下
静けさのあとに道をたどる ボチボチとまた歩き出せば
ひさしをかすめる木の葉の音 ポツポツと ポツポツと
大きく肩を震えわせて 届かない空気と呼吸
酸欠の心の奥に寄せた
乾かした 乾いた ため息の歌
か弱く小さな手で 強がりの おどけた顔
力の限り握り返して 乾かした 過去の涙
薄まらない葛藤と未練を夜が迎えに来れば
孤独を楽しむ そんな未来よ 重く足を踏み出した
懐かしさで 染めた夢
乾いた ため息の歌
ポツポツと ポツポツと