南十字星
涼 飛鳥
青さがしみる窓越しの空
胸のきざみは時を越える
雲をぬけてく流線形が
はじくまぶしさ
おまえの瞳にみたい
不思議な想い出南の
島によせる波にかわる輝く夏
別れまぎわになにか言いかけた
おまえの唇指でおさえて
かならずくるよ逢いにくるよと
小麦色の肌約束を灼きつけた
あふれる思いが南の
空をかける海をわたる輝く夏
今愛をのせた
南行きの大きな鳥が空をみた
南十字星をひきもどせるか
幻よりも熱い日々に
たとえゆきずりの恋だとしても
おまえの心裏切りたくはない
ひとりのまよいをほどいた
遠く燃える夢にかける輝く夏
今愛をのせた
南行きの大きな鳥がはばたいた