裸足で散歩

文 尾上

おー たとえようもないくらい
みじめな気持ち Park Avenue
シーヴアスリーガル 片手に
ベンチに座る Park Avenue
ヘイ 言い過ぎたってことは
僕にも 充々 わかるよ
でも今さら
どうにもしようがないや
さよならした後だもの
ベンチの上 冬の空は
気取り屋の詩人みたいに
もったいぶった顔して僕に
言い訳を探せ と言う
でも もういいや
しょうがないや

君の髪 君の声
それから 君の入れたお茶
いろんなものが僕の中
雪のように降りそそぐ
吹雪のAvenue
「早くお家に お帰り」
誰かが 僕に そう呟やいて
小走りに 行きすぎる
プライド?
うん、そうかもな。
夜から 朝へと 降り続く 雪
―人きりじゃ
Round About ひとまわり
公園を ひとまわり
白熊みたいって 君の声
聞えてくる 冬の空
雪ダルマ ひとつ
ポケットに入れ
帰ろうか
ただいま 今 帰えったよ
そう うまく 言えるかな

さあ 大きく息を ひとつ吸ったら
吹雪の中 帰ろう
見栄や プライドで 重たくなった
くつを ぬいで歩こう
もしも君を 愛しているなら
君にも きっと わかるはず
僕が「やあ」って 微笑みかければ
きっと 微笑み 返えすよ
それから 君の入れた お茶
テープルに 2つ
眠ろう
窓の外は 雪。

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