寝胸夢～ねむねむ～
安田貴広
ずっと考えていた
一体どっちに乗っていくのが正解だろう
なんかダルくなってきた
こんなリュック背負ってウロウロしてるもんじゃない
そして間違っちゃった
どんどん景色が変わっていく
どこ行くの？
僕の持っていた理想は迷路の道草で
落としたようだ
やっちゃいました
僕は今結局どんなにカッコつけたって完全に迷子
だけど
初めて知ったんだ
ここにはこんなに
綺麗な花が咲いていたんだと
迷いや後悔も包み込むほど
それは甘く
ただ僕は泣く
思い出したんだ
気付けばこんなに
綺麗な光景を
僕は忘れちゃっていたって
この花に許されたら
僕はまた行こうか
「この全世界の皆様にここで迷子のお知らせです。
身長は170センチ、ギターを抱いた馬鹿そうな人。
心当たりがおありの方っていうかなくてもいいから
是非とも当駅までお越しください。お越しください」
こんなに願ったって相手にされないことくらい
知っているよ当たり前だ
僕にも何度か聞こえてきたけど
ずっと聞こえない振りしてたんだよ
落としてくんだって
理想や夢を
拾ってくんだって
生きている意味を
別れるために出会うのではなく
出会うために
別れは続く
思い出したんだ
気付けばあんなに
重かったリュックを
どっか失くしちゃっていたって
この先にどうせ代わりのなんかあるだろう
僕の持っていた理想は迷路の道草で
落としたようだ
いつの間にか
きっとどっかで誰かが拾っているんだ
例えばそうあの人のところに
何を知ったんだ？
ここにはこんなに
綺麗な花が咲いていたけれど
迷いや後悔に邪魔されながら
人は生きる
座席を守る
思い出したんだ
気付けばこんなに
綺麗な花が僕の胸にあったんだって
この花に許されたら
僕はまた行こうか