彗星列車のベルが鳴る
さよならの台詞もなく
最後のページだ
もう列車のベルが鳴る
この夜空で輝いた星も
晴天の空では見落とすように
「幸せ」では「幸せだ」と
気づかなくなっていた
そんな他愛のない日々が
この指の隙間
零れ落ちた
終点も無いような
果てしない闇の向こう
彗星の列車で
もう君は帰る 行く宛てもなく
一度脈打ったら
この気持ちだって
止まってくれやしないのに
言いそびれた言葉も
あの夏の空の向こう側
世界中の星を集めても
霞んでしまうくらい 君は綺麗だ
羽のように 眠るように
寝息も立てずに
「夕陽が落ちるまで遊ぼう?」
足跡がひとつ
立ち止まった
君をまだ好きしている
あの夏の向こうで
何回だって恋している
こんな子供じみた気持ちのままだ
「はい」も「いいえ」も無い
でも御伽噺みたいなワンフレームを
望んでは止まないような
弱虫なボクでごめんね
静けさを溶かして
朝焼けもまだ見ぬ空に
鐘は鳴る
「もう帰らなきゃ」
ぽつり 夢が覚めていく
いかないでよ
終点も無いような
果てしない闇の向こう
彗星の列車で
もう君は還る 行く宛てもなく
一度脈打ったら
この気持ちだって
止まってくれやしないのに
もうこの手を離したら
彗星が尾を引いたら
言いそびれた言葉も
あの夏の空の向こう側