鴉
この未来はこの命は
借り物の 木偶だと知っていた
ただ誰かの 捌けロであるだけ
こんな身にも 流れる血の色なんて
知るはずもない 知るよしもない
君の蹴とばした 石の破片が抜けないや
悪戯で塗られたクレヨン
ボクは路地裏の鴉
きっと 曇る空を睨むがお似合い
燃えないゴミよりも 確かな 置き場所もない 焦げた翼
透明寄りの黒に 染められていく塗り絵
悲しいほどに馴染む闇や 光沢のない夜が 吸い込んだ
羽ばたく度増える この怒りの所在を どこへやろう
冷たい水を浴びる夜は 泣き言隠すには格好さ
消えない汚れならば 後を濁すこともない
眩い鵠になれずとも 無欲な翼を望んでいた
軽はずみで君に踏まれた心 繕いながら
何千回 愛の不確かさに泣いたら
世の不条理に泣いたら
きっと色裾せると 信じていたの
燃えないゴミよりも 確かな置き場所もない 焦げた翼
透明寄りの黒に 染められていく塗り絵
悲しいほどに馴染む闇や 光沢のない夜が吸い込んだ
軽はずみで君に踏まれた未来を呪いながら
羽ばたく度増える この怒りの所在を どこへやろう