さすらい
Tamio Okuda
さすらおう この世界中を
ころがり続けてうたうよ
旅路の歌を
まわりはさすらわぬ人ばっか
少し気になった
風の先の終わりを
見ていたらこうなった
雲の形を まにうけてしまった
さすらいの 道の途中で
会いたくなったらうたうよ
昔の歌を
人影見あたらぬ
終列車 一人飛び乗った
海の波の続きを
見ていたらこうなった
胸のすきまに
入り込まれてしまった
誰のための 道しるべなんだった
それを もしも
無視したらどうなった
(どうなった どうなった)
さすらいもしないで
このまま死なねえぞ
さすらおう