聖なる夜の贈り物
Motohiro Hata
小さな頃 聞いた 寒い冬のおとぎ話
プレゼントはいらないから
どうか 君の笑顔 下さい
キラキラ 街並に 似合わないこの重い空気
ここんとこは忙しくて
すれ違いぎみのふたり
素直になれなくてごめんね いつも
こんなに好きなのにな
真っ白な雪がふいに 長いまつげに止まる
空がくれた贈り物に うつむく君も顔を上げた
かじかんだ寂しさに あたたかな灯がともる
ぬくもりを消さないように そっと手と手を繋いだんだ
三度目のこの冬を 寄り添い歩く 並木道
クリスマスが過ぎたなら
今年も もう終わりだね
この先もふたりでいたいと願う
君もおんなじかな
真綿のような雪が 静寂を連れてくる
ポッケの中の贈り物を 確かめるように握りしめた
聖なる夜になんて ちょっとベタすぎるけれど
今なら この気持ち すべて 伝えられるような気がするんだ
真っ白な雪のように 飾らないで 届けよう
空がくれた贈り物に 誓うよ 一度きりの言葉
寂しさを分け合って やさしさの灯をともす
頷いてくれますように ずっと 手と手を繋いでて