故郷はわが胸に
仁井谷俊也
郷里(くに)を発(た)つ日の 峠みち
夕陽がこころに 熱かった
あれから三年 もう五年
つらい時には 思いだす
夢を語った あの友よ
あヽ故郷は わが胸に...
花の浴衣が 似合ってた
あの娘は誰かに 嫁いだか
互いに恋とは 気づかずに
遠く離れた 二十歳(はたち)まえ
せめて祈るよ 倖せを
あヽ故郷は わが胸に...
雨が小窓を 濡らす夜は
ひとりの寒さが 身に沁みる
草笛・柿の木 水車小屋
今日は帰ろう 夢ん中
父は達者か おふくろは
あヽ故郷は わが胸に...