あの娘と野菊と渡し舟
Reiji Mizuki, Hideo Mizumori
忘れないでと 小指をからめ
見送ってくれた 船着場
あんな田舎の ちいさな町で
別れて何年たったろか
懐かしいなァ
遠くなるほど 初恋の
あの娘と野菊と渡し舟
好きと言えずに 喧嘩をしては
笑っていつも 仲直り
耳をすませば 聞こえてくるよ
小川のほとりで呼ぶ声が
泣けてくるなァ
思い出すたび 目に浮かぶ
あの娘と野菊と渡し舟
都会の花屋の 菊一輪に
面影はこぶ あかね雲
白壁に刻んだ あいあい傘も
夕陽に染まっているだろね
帰りたいなァ
夢でいいから もういちど
あの娘と野菊と渡し舟