色恋粉雪
野に咲き冬耐える花
1人きりで震えていたら
あなたが拾ってくれた
そのまなざし深すぎた
踏みつけられて
しおれそうで泣いていた
心通わせめぐるあたたかさ
粉雪舞い降る静かな路面
暗がりを踊り歩いた
小さな指先そっと引き寄せ
紅色に染まる頬
枯れゆく木々を見つめて
幾度となく時やり過ごす
誰かが教えてくれた
もうあの日は戻らない
踏みつけられる
ことに慣れていた花も
かえらぬ愛に胸が痛みだす
会いたくてどうして忘れたくて
眼を閉じて思いふさぐ
小さな指先そっとからませ
悲しみに染まる頬
色恋舞う風ざわめく通り
眺めては身をそらして
重ねた手と手をそっと引き寄せ
口元で温める
泣きだす程の恋しさは過ぎて
また1人歩を進める
今はこの場所で灰色景色
行く先は人のなみ粉雪が舞いおちる