物語りのワルツ

Samayuzame

「さようなら 世界」
何にもない 形もない
喉元の音 途絶えて
闇に 導かれて

「はじめまして この度は」
名前もない この実験体
呪いの魔法を唱えて 開いて 縫い合わせて

この声 この顔 どなたのものでしょう

ありふれた悲劇的思考で染め上げないでよ
遥かなる未知数を 穿つこの花
新しい世界を君と視ていたいよ
さざめくノイズ掛けて ah 独り闇に歌う

殻になった亡者が
投げた死体 胸が痛い
淡い記憶も 爛れて
もう跡形もない

この声 この顔 忘れてゆくでしょう
消えた

ありもしない一般的仮説を当てはめないでよ
聳え立つ常識を 穿つこの花
頭から爪先まで 君の色を塗れ
もう一人の僕側 日々の死を弔う

ありふれた悲劇的思考で染め上げないでよ
ただ君に出逢うため 化けたこの身体
曖昧な手足でも ここに立っている
あざむくノイズ掛けて ah 独り闇の歌

果敢なく満ちてく データの世界で
正解を探してる 有形のトレースは
透明を掴むような ドレス纏って
凄惨たる命が見出す証明

ありふれてる! 悲劇的思考で染め上げないでよ
遥かなる未知数を 穿つこの花
頭から爪先まで 生きる面影
もう一人の僕から 君の思慮を歌う

ありふれた現実的思考はここにはないんだよ
ただ君に出逢うため 化けたこの身体
新しい世界を君と視ていたいよ
誰かの願い届け 独り闇に歌う

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