憂い桜
「いつかこの景色が
思い出に変わるその時
貴方は何を覚えていたいですか?
私は貴方を覚えていたい
この先もずっと ずっと」
改札を抜ける
花薫る春の風に
心を奪われる今日
駅前の交差点
見慣れた景色全てが
どこか違って見えるのは
代わり映えのない日常も
終わりが近づくといつしか
かけがえのないものだったのだと 気づく
憂うな今よ永遠に
いつもよりも鮮明な世界が
鮮やかに私を映す
桜とてまた一年が過ぎ去れば
同じ様にまた咲くのだから
言葉一つさえ
上手く紡げない日々も
今となっては鮮やかだ
あの頃は少し
背伸びしていた僕らだったね
今見えている景色はほら
背伸びなんてしなくてももう
届いてるさあの日の僕に
歯痒い思い出さえ
僕らの軌跡だ
憂うな今よ永遠に
いつもよりも鮮明な世界が
鮮やかに私を映す
桜とてまた一年が過ぎ去れば
同じ様にまた咲くのだから
いつかでいい いつかでいい
いつかでいい 変わらぬまま
いつかまた いつかまた
いつかまた この場所で
(いつかどこかで出逢えたら 僕ら笑い合っていたいのです) 出逢えたら
(このまま何も忘れず 居たい痛い痛い)
憂うな今よ永遠に
いつもどおりの何気ない日々に
思い出と私を置いて (いつかでいい いつかでいい)
「いつかまた」
変わらないまま在る日々が
先の人生道標となる
その時を願い想うのです
涙とてまた一年が
過ぎ去れば 雨となり僕ら
癒すのだから
(いつかでいい いつかでいい いつかでいい) 癒すのだから
いつかまた いつかまた いつかまた この場所で