スターチス
Kengo Ohhama
懐かしい匂いと
響いた耳鳴り
時間の隙間に
誘われてる
誰もいない公園のブランコ
溢れる気持ちの
置き場もなく
目に映るのは
理由のない笑顔
いつからか意味を
探していた
通り過ぎてく
人混みの中で
手にした心と
なくしたもの
いつかはこんな自分も
忘れてしまうのかな
やり直すことはできないけど
触れた この傷跡
消えないように抱きしめるよ
優しい風の中を
かけてゆく ひとり
記憶の欠片に
絡みついたメロディ
寂しげな顔で見つめていた
ずっと前から
気づかない振りして
あの日の自分と別れたまま
明日はほんの少しだけ
上手にいきますように
やり直すことはできないから
滲む 夢見た空
幻ならよかったのにな
それでも変わらずに
この道を 照らす
目に映るのは
今までの全て
手にした心となくしたもの
触れた この傷痕
消えないように抱きしめるよ
優しい風の中を
かけてゆく ひとり