夏の音を残して
Hiroko Yamasaki
横顔がほら どこか寂しく瞬きする
遠く離れる 夏の音を残したまま
透明な空に包まれた
儚げな君はきれいで
愛しさを集めるみたいに
そっと君を守りたい 深く 深く
聞かせて 君の言葉
震えるその手を握った
二人をつなぐ今日が
切ないほど響いている
じわりと滲む 夏の記憶が映し出した
優しい君の寂しさまで触れていたい
傷つくことに慣れずにただ
やわらかな雨を落とした
君のこころを揺らしたもの
すべて受けて抱き締める 強く 強く
教えて 君のなみだ
小さな手を重ね合った
二人が出会えた意味を
いま隣で感じながら
忘れない 夏の音に
今日という願いをあずけた
二人が変わらずまた
「あの日のこと」って笑う日まで
誰かを愛すること
君のそばで感じながら