哀しき街
和正 小田
信じすぎた 女たちは
けだるい午後の中に残されて
それでも 新しい愛をさがして
あかね色の 夏の 夕べ
「誰れか 私を 夜の海辺まで
抱き上げて 連れて行って」
疲れすぎた 男たちは
押しつけのやさしさから離れて
それでも 新しい愛をさがして
あかね色の 夏の 夕べ
「誰れか 僕と 都会の空から
今 このまま 逃げてゆかないか」
倖せすぎる 恋びとたちは
ふたりだけの世界の中で
明日のこと 話している
あかね色の 夏の夕べ
「あなたと居ると 息が止まるほど
切なくてただ 倖せで」
「誰れか 私を 夜の海辺まで
抱き上げて 連れて行って」