夕陽のいじわる
康 秋元
木枯らしの中の学生街
プラタナスで待ち合わせた
もう15分 過ぎてるのに
まだ来ないあなたに拗ねる
足下に集まる枯葉
淋しさをそっと慰めるように...
いじわる夕陽のせいで
時が早く過ぎる
影が伸びる分だけ
門限まで近くなる
通りの向こうを走りながら
「ごめんね」って大きな声
恥ずかしいけど嬉しかった
すぐ機嫌 直ってしまう
彼氏とか初めてだから
どうすればいいか
わからなくなるの
いじわる夕陽が落ちて
空に冬の星座
まわり暗い分だけ
手と手そっと繋げるね
「ううん、あなたは悪くない。
私が、約束より早く来ちゃったの。
悪いのは、夕陽。
夕陽のいじわる~」
いじわる夕陽のせいで
時が早く過ぎる
影が伸びる分だけ
門限まで近くなる